「ティンブクトゥ」(ポール・オースター,1999,2006)
ポール・オースターの最新日本語訳「ティンブクトゥ」は犬が主人公の物語である。大抵の犬は人間のコトバを理解することができる。でなければ、郵便局の扉に「犬立入禁止 ただし盲導犬は除く」という掲示がかかっている理由がわからないという、主人公の飼い主であるウィリーの見解がでてくる。あながちありえない話ではないだろう。これだけ人間と長い時間、そして多くの個体が生活をともにしてきた動物は他にないだろうし。ただし、その生物学的制約から、コトバを話すことはできないという。したがって、人間と犬との間にコトバの交換があるわけではない。お互いにお互いのことを理解しようとするココロはあるが。
このような前提のもと、物語は大きく2つのパートにわかれて語られる。前半は、主人公ミスター・ボーンズとその飼い主ウィリーが旅をつづける場面。ただしこれは、この1匹と1名にとってある重要な目的をもった最後の旅であり、ウィリーの死期が近いことはこの1匹と1名ともに理解していた。
後半はご主人さま亡き後のミスター・ボーンズの苦難の日々が語られる。人間と人間とがそうであるように、犬と人間との出会いも一期一会である。本当に大切な出会いなど、そうは訪れない。
「ティンブクトゥ」とは来世のことである。ライオンやトラたちはハンターのいない安住の森で暮らしている。人間はそれとは切り離された場所に暮らしている。野生には戻ることができない犬といっしょに。ミスター・ボーンズは、「ティンブクトゥ」では犬も人間のコトバが話せると信じていた。あまり自信をもてないながらも、そう信じていた。
物語の後半、ミスター・ボーンズは何度かウィリーの夢をみる。そこではミスター・ボーンズはウィリーと会話をしている。ミスター・ボーンズは安住の地なき一匹旅に疲れ果て、夢と現実の区別もおぼつかなくなるなか、最後の気力をしぼって「ティンブクトゥ」へと走り出す。
このような前提のもと、物語は大きく2つのパートにわかれて語られる。前半は、主人公ミスター・ボーンズとその飼い主ウィリーが旅をつづける場面。ただしこれは、この1匹と1名にとってある重要な目的をもった最後の旅であり、ウィリーの死期が近いことはこの1匹と1名ともに理解していた。
後半はご主人さま亡き後のミスター・ボーンズの苦難の日々が語られる。人間と人間とがそうであるように、犬と人間との出会いも一期一会である。本当に大切な出会いなど、そうは訪れない。
「ティンブクトゥ」とは来世のことである。ライオンやトラたちはハンターのいない安住の森で暮らしている。人間はそれとは切り離された場所に暮らしている。野生には戻ることができない犬といっしょに。ミスター・ボーンズは、「ティンブクトゥ」では犬も人間のコトバが話せると信じていた。あまり自信をもてないながらも、そう信じていた。
物語の後半、ミスター・ボーンズは何度かウィリーの夢をみる。そこではミスター・ボーンズはウィリーと会話をしている。ミスター・ボーンズは安住の地なき一匹旅に疲れ果て、夢と現実の区別もおぼつかなくなるなか、最後の気力をしぼって「ティンブクトゥ」へと走り出す。
