ロイヤルホールでの結婚式に参列するのは2度目だ。学生時代の友だちが卒業して1、2年後に結婚したのだが、あれが何年前のことだったのかはすぐには思い出せない。ぼくの友だちのなかでは結婚第一号だったことは、よく憶えている。
チャーチとその前の特徴的な天井がある広場をみたときは、やはりここは以前来たことがある場所だと鮮明に思い出すことができた。
職場の同じチーム内での結婚なので、なんだか感慨深い。仕事上こんなに身近な二人が結婚するなんて経験は、最初で最後かもしれない。まわりの誰しもがこのような日が訪れることは、遅かれ早かれ予想していたわけだけど、なんだか不思議な感じもする。
例によってビデオカメラを回していたのだが、オフィシャルなカメラが入っているので、どうしても遠景からの画になってしまう。また、撮りたい場所は似ているので、オフィシャルなカメラマンの後姿ばかりが撮れてしまう。これはアン・オフィシャルな身(いちおう事前にビデオ持込の許可は取得済)としては仕方がないことで、あとは編集でカヴァーするしかないわけで。
ロイヤルホールから2次会会場のマリノスタウンにあるイタリアンに向かう途中、赤レンガ倉庫前の広場で写真撮影をしている二人に遭遇した。どこのセレブが撮影しているのかと思って近づいてみると、まさかとは思ったが、やはり二人だった。
リムジンでいくつかの撮影スポットをまわっているとのことだったが、2次会会場にリムジンで乗り付けるのはサプライズだということで、しっかり口止めされた。
地下鉄で2駅分以上ある移動だったが、歩いてみるものだな。
人生なんて偶然の連続でできているものだ。そのなかでごくまれにステキな瞬間に出会うこともあるわけだけど、偶然の結びつき方は必然なんだと思う。
結婚式の受付の際に渡さなければならないメッセージカードの内容を、最後まで迷った。
普段から職場で顔をあわせているので、できるだけ仕事の話にならないように気をつけた。二人の結婚発表以後、いままでも、いろいろな飲み会などでいろいろなエピソードがいろいろなひとから語られてきたわけだけど、ここではぼくがはじめて二人の仲を意識した瞬間についてのこんな個人的なエピソードを書いた。
2年前からお付き合いがはじまったとのことですが、2年前の冬、上司の家での鍋パーティの後、みんなを送っていって最後に3人きりになったとき、ぼくが運転するラフェスタの3列目に座る新郎が2列目に座る新婦になにやらささやいていたのをよく憶えています。
あれは、口説いていたのでしょうか?それともすでに付き合っていたのでしょうか?
バックミラーをみるのがなにか悪い気がして、けっこう危険な運転だったことをここに告白しておきます。